Papillon (1973)

10月 24, 2006 11:43 pm | カテゴリー: Movie | コメントを残す

 テレビのチャンネルを変えていると、ちょうど今始まったばかりの映画があった。おや?Steve McQueenだ。ん?Dustin Hoffmanもいるぞ…こ、これはパピヨンだ!この作品を見るのはじつに20年ぶり。彼が亡くなった時の新聞、その切り抜きを今も持っているほどMcQueenのファンだった私だ。思わずテレビにかぶり付き、最後まで見てしまった。
 
 この映画を初めて見た時は冒険活劇だと思った。事実、当時のポスターにもそう謳ってあるし、Hoffman演ずるDegaとの友情が素晴らしいという人も中にはいる。

 McQueenの主演作品を見てみると、この作品の前後に撮られたのはThe GetawayとThe Towering Inferno。アクション俳優=Steve McQueenの公式がピタリとはまる二本に挟まれている。活劇…自由を求める脱走物語だと思うのは自然な流れかもしれない。しかし今回、字幕無し、もちろん日本語吹き替えでもないバージョンを見た事で、これまでの印象は覆された。
 
 これは生に向かってもがき苦しみ、決して止まらず走り続ける男の物語だ。

 二人が別れる最後のシーンは生と死のコントラスト、その象徴だろう。生きる事を諦めたDega ( Hoffman)と生き続けるために絶壁から身を投げ「ばかやろう、俺はまだ生きてるぞ!」と叫ぶPapillon ( McQueen)…
 
 それにしても、この作品から30年以上が過ぎ…
Hoffmanは今も尚、主演を張れる俳優として活躍しているのに対し、McQueenはその死から26年になろうとしている…これはちょっと皮肉な話しである。

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